才能の生態系

「なんで司会の仕事してるの?何がきっかけ?」
と、ときどき聞かれます。

理由はひとつではないように思うので
その時思いついたものを言うことが多いのですが。


考えてみると「THE・司会」をはじめてやったのは、中2の時でした。
全校行事の文化祭で、各クラスの合唱やら演劇やらの発表の進行。
男の子の生徒と2人で「THE・ 司会」しました。

たしか担任ではなかった先生から
「文化祭の司会やってね」と指名されたように思います。

生徒会などもやっていませんでしたから
たぶん大抜擢だったのだと思います。

そんな話を
大学生、高校生のお子さんをもつお母さんとしていたところ
「うちの子はそんな先生に当たらなかったわぁ。
 よくタレントさんも『あの時の先生のおかげで』なんて言ってるわよね」と。


今はどうなんでしょう。

幼稚園のおゆうぎの発表会でも、全員が主役だったり。
リレー選手の選抜があると、親同士でひともんちゃくあったり。

あらゆるところで平等、公平が求められているらしいので、
もし先生が「この子はこれに向いているな」と思ったとしても、
抜擢、という形はなかなか取りにくいのかもしれません。

でもそれは・・・
とても残念なことではないでしょうか。


伸びそうな芽は伸ばす。
そのための肥料をやる。


妙な平等感覚や、余計な過信は
才能の生態系をわざわざ壊しているのかもしれません。

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